「苦難を乗り越えるプロセスがストーリーの真骨頂です」

私達は人の自慢話は聞きたくないけど、苦境を乗り越えたストーリーには関心があります。

自慢話が嫌われるのは、本人の話し方が偉そうだ、得意満面な様子が鼻に着く、独善的である、などの見た目や聞く人の感情を逆なでする事が原因ですね。

「俺が30歳の時にサウジで当たったプロジェクトは、凄かったんだよ」

これでは誰も聞く気に成れません。

でも「サウジのプロジェクトは真夏の灼熱の中で、水を効率的に運ぶのが難しかったんだが、ちょうど現地の中古車販売店で日本製のタンク車が1台だけ売りに出ていたんだ。さっそく買いに走ると、『もう売れました』というから、そこから挑戦が始まったんだ・・・・・」

このようにトラブルに当って、自分が何に挑戦して、誰が現れて、どうなった・・・とストーリーになっていれば、そしてその物語りの焦点が、苦難の克服の様子であれば、誰もが聞き耳を立てることでしょう。

日常が有った・・・そこに何かの変化や問題が生じた・・・戸惑っていると、そこに何かか誰かが現れた・・・事に挑んだら、こうなった・・・・

自慢話も、このように流れを作れば、自慢話では無く、聴く人にとって心の滋養になるのです。

 

 

「目標達成にはストーリー化がお勧め」

絵に描いた餅は、いつまで待っても食べられない。

少し皮肉っぽくて済みません。

これまで多くの本で、目標を紙に書いて壁に貼り、毎日、マントラの様に唱えれば夢が叶う式の、提案が有りました。

そして、その提案を信じて、自分を律して夢を叶えた人も居るかもしれません。

正月になると目標を書いては壁に貼り、翌年も似たような目標を書いては壁に貼り・・・と続けているのに、いつになっても目標は達成できない人がおおいのでは無いでしょうか。

職場も似たようなもので、目標を短冊や掲示板に書いて、朝礼で「エイエイオー!」と拳を振り上げても、目標は、なかなか達成できない、そういう職場が多くは無いでしょうか。

弊社は、そういった状況を打破する新たなコーチングのプログラム開発に取り組んできました。

名付けて「ストーリー コーチング」です。

多くの場合、コーチングは相手から目標を聞き出し、そのゴールに達する道筋や手法を聞き、そして励まし背中を押すという循環から成っています。

ストーリー コーチングが通常のコーチングと異なるのは次の点です。

1 主役は「あなた」だとしても脇役を登場させて、脇役が「あなた」を支援するようなプロセスを描く。
従来のコーチングは主人公である「あなた」だけが登場し、周囲の仲間や部下を具体的に動かす絵描きになっていません。ストーリーコーチングは脇役が、どのように「あなた」を支援するかという視点を取り入れます。
そのことから「あなた」自身のリーダーシップ開発にも思いが及び、自他の成長戦略が描けます。

2 目標に至るプロセスの中で、当然、想起できる障害、対立、葛藤、リスクなどを織り込んだストーリーをコーチと共に作りこみます。従来のコーチングには、このような想起できる障害を、日々の実行の中に織り込みながら、同時に障害を克服する過程を描くことはありませんでした。しかし現実には多くのトラブルや、問題が「あなた」を待ち受けています。『織り込み済み』という心の姿勢が、「あなた」を強靱にします。

3 主人公である「あなた」の感情や心模様もストーリーに織り込みます。併せて思い浮かぶ脇役たちの感情も想像力を働かせてストーリーに織り込みます。目標管理の問題点は二つあると思います。(一つは行動を管理すべきなのに目標を見ているだけ、二つ目は行動に取り組む主人公や脇役の感情を無視している点)

これらは右脳を刺激する、これからの歩みのストーリー化が、効果的です。

 

「マイストーリーとアイデンティティの話」

“私は、これで良いのだ”と自己を肯定/受容できれば今よりも楽に生きられるでしょう。

“3年後は夢が叶うな!嬉しいな!”と未来を予見できれば、今日が充実します。

ストーリー(物語り)を作る、語ることの大きな意義の一つは自分の成長/自己形成です。

自分の足跡を一定のストーリーの形式に沿って作り、語ると不思議なことに内省⇒自己との対話が始まります。

内観法に近いですね。

自分の足跡を人に語る時、そして相手の脳裏に刻むつもりで語る時、それは如実に現れます。

そこで起こる外面上の変化は、本人の話し方に現れます。

「喋る⇒話す⇒語る」という進化です。

私たちは語る時に、自分との対話を始めます。

それは相手に対して「喋る」では、良く聞いてもらえない、「話す」でも未だ相手は心底、聞いていない、でも「語る」が実現した時に相手の、貴方に対する理解が深まり始めます。

そして不思議なことに「語る」時に自分との対話も深まります。これは一種の鏡の法則かもしれません。